Rev.131017
抗酸化/酵素測定キット
Biomarkers for antioxidants and antioxidative enzymes. 日本老化制御研究所"
ペルオキシルラジカル消去活性
測定キット

Total Peroxyl Radical-Trapping Potential (TRAP) Assay Kit
(本製品は研究用試薬です。)
販売中止
【ラジカル消去を指標とした抗酸化測定法】
活性酸素(ROS)によって惹き起こされる酸化ストレスは糖尿病、がん、アルツハイマーといった 生活習慣病をはじめ、老化現象にも深く関わっており、抗酸化物質は活性酸素からの生体防御に重要な役割を果たすと考えられています。 抗酸化物質の測定法にはORAC(oxygen radical absorption capacity assay)やFRAP(ferric reducing antioxidant power)をはじめ 数多くの手法が考案されています。活性酸素/フリーラジカルには、スーパーオキサイドアニオン、過酸化水素、次亜塩素酸、ヒドロキシラジカル、 ペルオキシルラジカル、パーオキシナイトライト等があり、抗酸化物質との反応性は、ラジカルの分子種によってそれぞれ異なります。 このため、抗酸化物質の「抗酸化性」は測定法によって異なる場合があり、より正確に抗酸化性を評価するためには、複数の測定法で 検証することが重要と考えられます。
【測定原理】
本法は、ペルオキシルラジカルに対するトラッピング活性 (Total Radical-Trapping Antioxidant Parameter: TRAP)を指標とした抗酸化測定法です。ABAP試薬(2,2'-azobis(2-amidinopropane))より 生成した炭素ラジカル(R・)は酸素と反応してペルオキシルラジカル(ROO・)を形成します。ペルオキシラジカルはルミノール(LH)と 反応して425nmを中心とする化学発光を呈します。サンプル中に含まれる抗酸化物質は、ペルオキシルラジカルをトラップするため 抗酸化物質の量に応じて、化学発光の立ち上がりに遅延が生じます。この化学発光の遅延の大小によって、ペルオキシルラジカル消去活性を 算出します。
品名 商品コード 測定法 価格(税込)
ペルオキシルラジカル消去活性測定キット KPR-005W 化学発光法(425nm) 販売中止

※製品の仕様、価格、操作方法等は予告なく変更される場合があります。
特に操作方法につきましては、ご使用前に商品同梱の使用説明書を必ずご確認ください。
【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。

日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267

 
【製品仕様】
● 測定対象: 血清、血漿、細胞懸濁液、お茶やワイン等の飲料等
● 測定レンジ: 0.5~30 μmol/L Trolox Equivalents
● 所要時間: 約30分
● サンプル所要量: 13~40μL(測定機材に依存)
● テスト数: 96 well(発光プレートリーダーを使用した場合)
● 必要な器具: ルミノメーター(試験管又はマイクロプレート型。温度制御付きが望ましい)、 マイクロプレート(白色)又は透明なガラス/プラスチック試験管、 マイクロピペット(0~10、10~200、100~1000μL用)、エッペンチューブ、プラスチック試験管など
● 保存条件: 冷蔵(2~10℃)
【キット構成】
アッセイバッファー: 1本(30mL)
サンプル希釈バッファー: 1本(30mL)
ルミノール試薬: 1本(1mL)
ABAP試薬: 2本(使用直前にアッセイバッファー1mL添加し45分静置して再構成。)
標準物質(トロロックス): 2本(使用直前にサンプル希釈バッファー1mLで再構成。30μmol/L。)
【測定手順】(発光プレートリーダーを使用する場合)
1) 本キットを冷蔵庫から取り出し、室温(20~25℃)に戻しておきます。
2) 発光プレートリーダーの電源を入れます。 温度制御機能がある場合には室温より若干(~0.2℃)高めに設定しておきます。
3) ABAP試薬1本に対し、アッセイバッファー 1mLを添加混合、45分室温にて静置して完全に溶解させます。
一度に全量使用する場合には、2本とも溶解、プールしてから使用します。
4) 標準物質Trolox 1本に対し、サンプル希釈バッファー 1mLを添加、ボルテックスにて撹拌し完全に溶解させます。
サンプル希釈バッファーで希釈して、5、10、20、30μmol/Lに調製します。
5) サンプル希釈バッファーを用いてサンプルの希釈を行います。サンプル希釈率はサンプルの種類等に よって大きく異なります。予め予備実験をして希釈率を設定されることをお奨めします。
6) 96穴プレートの配置を決めます。5秒間隔で各ウェルの発光を測定しますので、一度に測定できるウェルは 限られます。機種によりますが、一度に測定するのは3列(または行)以内としてください。詳しくは発光プレートリーダーの 取扱説明書をご参照いただくか、メーカー担当者にお問い合わせください。
7) 96穴プレート(白色)のウェルに、アッセイバッファー 260μL、ルミノール試薬 7μL、希釈済み標準物質または 希釈済みサンプル 13μLを分注し、よく混合します。温度制御を使用している場合には、温度を安定させるため、 プレートを発光プレートリーダーに入れて数分インキュベートします。
8) 各ウェルに、調製済みABAP試薬を16μL分注し、直ちに測定を開始します。測定は5秒間隔で30分間行います。
9) 標準物質について、縦軸に発光カウント、横軸に反応時間をプロットし、発光タイムラグを 算出します(右上図)。
10) 縦軸に算出した発光タイムラグ、横軸にTrolox濃度をプロットし、検量線を作成します(右下図)。
11) サンプルについても、同様に発光タイムラグを算出し、上記検量線より、抗酸化能 (単位:μmol/L Trolox Euivalents)を算出します。