Rev.160713
抗酸化/酵素測定キット
Biomarkers for antioxidants and antioxidative enzymes. 日本老化制御研究所"
SOD活性測定キット
Colorimetric Assay for Superoxide Scavenging Activity (SOSA)
(本製品は研究用試薬です。)
販売中止
【スーパーオキサイド消去活性】

スーパーオキサイドアニオンは、呼吸鎖における電子伝達過程や、好中球、マクロファージの活性化において 発生するフリーラジカルです。スーパーオキサイドアニオンはNO(一酸化窒素)と反応し、非常に反応性の強いパーオキシナイトライト (ONOO-)を形成し、DNA、蛋白質、脂質などの生体分子を酸化させることが知られています。
スーパーオキサイドジスムターゼ(super oxide dismutase: SOD)はスーパーオキサイドアニオンを分解する酵素であり、 活性酸素に対する生体防御において重要な役割を果たしていると考えられます。

本製品は、スーパーオキサイドの消去活性を測定するキットです。測定原理としては、Martinら1) によって開発された、ヘマトキシリンの自動酸化抑制反応を用いています(左図)。酸素の共存下で、ヘマトキシリン(HTH2)は 自動酸化されて560nmの吸収を生じます。この自動酸化はSODにより抑制されることから、560nmにおける吸光度の抑制率をもとに サンプル中のSOD活性量を算出します。
【製品仕様】
● 測定対象: 組織ホモジネートや細胞懸濁液等のスーパーオキサイド消去活性
● 測定レンジ: 5 - 60 units SOD/mL
● 所要時間: 約15分
● サンプル所要量: 10μL
● テスト数: 96テスト(96穴マイクロプレート使用時)
● 必要な器具: マイクロプレートリーダー又は分光光度計(測定波長560nm)、マイクロプレート又はキュベット、
マイクロピペット(10~1000μL用)
● 保存条件: 冷蔵(2~10℃ ・凍結不可)
品名 商品コード 測定レンジ 測定波長 価格(税込)
SOD活性測定キット KSD-005W 5~60 units SOD/mL 560 nm 販売中止
【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。

日研ザイル株式会社 日本老化制御研究所 〒437-0122 静岡県袋井市春岡710-1 TEL 0538-49-0125 FAX 0538-49-1267

 
 
【キット構成】
1. アッセイバッファー 30mL * 1本(そのまま使用します。使用前にフタを開けて空気を入れ、転倒混和しO2を飽和させます。)
2. ヘマトキシリン試薬 1本(使用時に調製します。調製後は-20℃にて凍結保存。)
3. サンプル希釈液 30mL * 1本(そのまま使用します。)
【測定手順】
1. サンプルの種類に応じて前処理を行います。
2. サンプルを必要に応じて、サンプル希釈液にて希釈します。
3. マイクロプレートのウェルにアッセイバッファー 230μLを分注します。
4. サンプルを 10μL/ウェル添加、混合し、2分間静置します。
ブランクウェルにはサンプルの代わりにアッセイバッファー 10μLを添加します。
5. ヘマトキシリン試薬を 10μL/ウェル添加、混合し、10秒間隔で560nmにおける吸光度を5分~10分間測定します。
6. SOD活性を算出します。
ブランクの吸光度上昇率をRatiob = ΔAbs560nm/ min、
サンプルの吸光度上昇率をRatios = ΔAbs560nm/ minを算出します。
阻害率(%) = (1 - Ratios ÷ Ratiob) x 100%
SOD活性(units SOD/mL)= 1.25 * 阻害率 * サンプル希釈率
※サンプルの前処理について:
サンプルの種類によってヘマトキシリンの自動酸化を抑制する夾雑物質が含まれている場合があります。殆どのケースでは 測定に問題ありませんが、サンプル希釈液で希釈することで夾雑物質の影響を受けにくくすることができます。
1) 組織ホモジネート(10%)の場合: サンプル希釈液にて2倍希釈。
2) 赤血球懸濁液の場合: クロロホルム/エタノール抽出にてヘモグロビン除去し、サンプル希釈液にて2倍希釈。
3) 精漿の場合: サンプル希釈液にて10倍希釈。
4) ヒト血清/血漿の場合: ヒト正常血清/血漿中のSOD活性が低いため、検出限界以下(<5 unit/mL)となる場合があります。ご注意ください。
※シアン化カリウムを用いたCu/Zn SOD検出法:
シアン化カリウム(KCN)はCu/Zn-SODのみを阻害し、Mn-SODを阻害しないことが知られています。このため、反応液中に1~2 mM KCNを添加することで Cu/Zn-SOD活性とMn-SOD活性を分けて測定することが可能です。詳細につきましては使用説明書 をご覧ください。
【参考文献】
1) Negative and positive assays of superoxide dismutase based on hematoxylin autoxidation.
Arch Biochem Biophys. 255(2), p329-336(1987),Martin JP Jr, Dailey M, Sugarman E.
【ご注意】本製品は研究用試薬です。研究以外の用途(臨床検査/診断/医療行為等)には使用できません。