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酸化ストレスマーカー技術情報
Technical support for oxidative stress biomarkers.  
こちらでは酸化ストレスマーカーの技術情報、学術情報をご紹介しております。皆様のご研究に役立てて頂ければ 幸いです。
またよろしければ、学会や論文等で発表された内容をご紹介頂ければ大変ありがたく思います。
ご質問・コメントなどお気軽にお送り頂けると助かります。 biotech@jaica.comまでお気軽にお知らせください。
対象となるマーカーも徐々に増やしていきたいと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。

弊社は本ホームページおよび製品、添付文書等を作成するにあたり細心の注意を払っておりますが、これらによる損害が万一発生した場合でも、 弊社は責を負いませんので予めご了承ください。また、製品の価格、仕様、試薬構成、測定手順等は、製造元の都合により予告無く変更される 場合があります。

製品名 (下記をクリック)


New/高感度8-OHdG Check 技術情報 文献
抗8-OHdGモノクローナル抗体 技術情報 文献
抗TGモノクローナル抗体 技術情報 文献




ヘキサノイルリジン(HEL)測定キット 技術情報 文献
抗HELモノクローナル抗体 技術情報 文献
抗4-HNEモノクローナル抗体 技術情報 文献
尿中イソプラスタン測定キット 技術情報 文献
血清イソプラスタン測定キット 技術情報 文献
マロンジアルデヒド(MDA)測定キット 技術情報 文献
マロンジアルデヒド(MDA)ELISA測定キット 技術情報 文献
抗マロンジアルデヒド(MDA)抗体 技術情報 文献
ヒト酸化LDL 測定キット 技術情報 文献
ヒト酸化LDL 自己抗体測定キット 技術情報 文献
抗ヒト酸化LDL抗体 技術情報 文献
抗アクロレイン(ACR)抗体 技術情報 文献
抗4-HHEモノクローナル抗体 技術情報 文献
抗クロトンアルデヒド(CRA)抗体 技術情報 文献
抗7ケトコレステロール(7-KC)抗体 技術情報 文献
アクロレイン測定用ELISAキット(販売終了) 技術情報 文献

抗Nε-(carboxymethyl)lysine: CML抗体 技術情報 文献
抗メチルグリオキザール(MG)抗体 技術情報 文献




カルボニル化蛋白測定キット 技術情報 文献
カルボニル化蛋白測定キット(ヒト/動物用) 技術情報 文献
ヒト血清 カルボニル化蛋白質 測定キット 技術情報 文献
タンパク質過酸化物(AOPP)測定キット 技術情報 文献
血漿ニトロチロシン(NT)測定キット 技術情報 文献
ニトロチロシン(NT)測定キット 技術情報 文献
抗ニトロトリプトファン(NW)モノクローナル抗体 技術情報 文献
ジチロシン(DT)測定キット 技術情報 文献
抗ジチロシン(DT)モノクローナル抗体 技術情報 文献
抗ジブロモチロシン(DiBrY)モノクローナル抗体 技術情報 文献
     

製品名 (下記をクリック)









SOD活性測定キット(比色法) 技術情報 文献
ヒトCu/Zn-SOD ELISAキット(SOD1) 技術情報 文献
ヒトMn-SOD ELISAキット(SOD2) 技術情報 文献
ヒトec-SOD ELISAキット(SOD3) 技術情報 文献
カタラーゼ活性測定キット(CAT) 技術情報 文献
グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)測定キット 技術情報 文献
グルタチオンレダクターゼ(GR)測定キット 技術情報 文献
ヒト細胞質GPx ELISAキット 技術情報 文献
GST-π測定キット 技術情報 文献
血清ミエロペルオキシダーゼ(MPO)測定キット 技術情報 文献
尿中ミエロペルオキシダーゼ(MPO)測定キット 技術情報 文献
血清MPO活性測定キット 技術情報 文献
PMNエラスターゼ測定キット 技術情報 文献









パラオキソナーゼ(arylesterase活性)測定キット 技術情報 文献
パラオキソナーゼ(paraoxonase活性)測定キット 技術情報 文献
チオレドキシン活性測定キット 技術情報 文献
ヒト チオレドキシンI ELISAキット 技術情報 文献
ヒト チオレドキシン還元酵素I ELISAキット 技術情報 文献
ペルオキシレドキシン活性測定キット 技術情報 文献
ヒト ペルオキシレドキシンI ELISAキット 技術情報 文献
ヒト ペルオキシレドキシンIII ELISAキット 技術情報 文献
チオールステータス測定キット 技術情報 文献
ヒト ミオスタチン測定キット 技術情報 文献



抗酸化能測定キット「PAO/PAO-U」 技術情報 文献
抗酸化能測定キット(油脂用)「PAO-SO」 技術情報 文献
グルタチオン測定キット 技術情報 文献
ビタミンC測定キット 技術情報 文献
ペルオキシルラジカル消去活性測定キット 技術情報 文献

14,15-DHET測定キット(高血圧研究マーカー) 技術情報 文献
     
     
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カルボニル化蛋白測定キット (Protein Carbonyl ELISA Assay kit)
No. 【タイトル】 【内容】
1 DNA・RNAの影響について 組織サンプル等を測定する場合に、RNAは正の干渉を与える場合があります。30μgのBSA(Bovine serum albumin)に対し30μgの RNAを添加するとELISAにおけるカルボニル化蛋白の測定値が 0.6 nmol/mg protein 高く検出されることが知られています。DNAについては、BSA 30μgに対しDNA 30μg添加しても、測定値に影響はありません。(出典:Methods Enzymol. 300, p106-p111, 1999)
2 ヒト血漿の測定値 正常ヒト血漿ではカルボニル化蛋白濃度は0.1 nmol/mg protein以下を示す場合があります。患者血漿や、未熟児の気管支 肺胞洗浄液では4 nmol/mg protein程度の高値を示します。

尚、キットに添付されているスタンダードの蛋白濃度は40mg/mLとなっております(アルブミン濃度)。 実際に測定するサンプルの蛋白濃度を予め測定しておき、蛋白濃度が40mg/mLより大きく乖離している場合には 蛋白濃度による補正をお奨めします。

【蛋白濃度の測定例】
1) 簡易法:280nmにおける吸光度1.0のとき 1mg/mLとして計算します。
2) キット:Thermo Scientific社(旧Pierce社)のProtein Assay kit (code.PC-22662 フナコシ扱)等があります。
3 TCA沈降の影響について 低タンパク濃度のサンプルではTCA沈降法を用いて4g/Lまで濃縮してから測定します。TCA処理によりカルボニル化蛋白は20%程度 増加する場合があるようです。(スタンダードも同様にTCA処理しますので測定値への影響は少ないようです)
4 従来法(比色法)との相関 ヒト血漿サンプル(n=26。濃度範囲:0.01〜2.2 nmol/mg protein)を使った検討では、本法による測定値は従来法と比較的高い 相関性を示すことが報告されています(相関係数r2 =0.70)。
5 食品サンプルへの適用 食品の経時変化や酸化等により、蛋白質成分の酸化が起きることがあります。食品中のカルボニル化蛋白を測定することで 食品の劣化等を評価できる可能性があります。
6 サンプルの保存方法 新鮮な血清/血漿サンプルを当日中に測定することをお奨めします。サンプルを保存する場合には凍結保存 (-80℃以下が望ましい)とし、凍結融解はお避けください。
7 脳ホモジネートの測定 ホモジネートを調製する際には、下記の3点にご注意ください。
1) 界面活性剤を使用しない。
2) Protease inhibitor cocktailを使用しない(カルボニル化物が含まれている可能性があります)。
3) サンプルは氷冷にて取扱い、保存する場合は-50℃以下にて凍結してください。
8 試薬の保存/取扱いのご注意 本キットは構成品によって保存条件が異なります。特に下記の点にご注意ください。
【試薬E/F】DNP試薬とグアニジン塩酸試薬は冷蔵にてお届けしておりますが、室温にて保存することをお奨めします。
【試薬G】ビオチン標識-抗DNP抗体は凍結保存してください。調製は使用直前に行ってください。凍結融解の繰り返しは避けてください。
【試薬H】HRP標識-ストレプトアビジンは冷蔵保存です。凍結しないようにご注意ください。調製は使用直前に行ってください。 希釈した試薬(HRP標識-ストレプトアビジンおよびビオチン標識-抗DNP抗体)は保存できませんので、ご注意ください。
9 試薬 Hの液量について 試薬Hのバイアルには、HRP標識-ストレプトアビジン水溶液が10〜30μL入っておりますが、冷蔵保存であるために 蒸発や容器内壁への付着等により液量が少なくなってしまうケースがあるようです。このような場合は、同梱の使用説明書に従い、下記の要領で 調製いただくことで、問題なく使用できます。

試薬Hの調製法:使用直前にバイアルHに希釈済みブロッキング試薬 0.5mLを分注し、さらに液量が20mLに なるように希釈済み ブロッキング試薬にて希釈してください。

参考情報: HRP標識-ストレプトアビジンは希釈や冷凍状態での保存が難しいため、ごく少量の溶液を分注、同梱しております。このため 国際輸送や、保管中に水分の蒸発によって液量が少なくなって(濃縮されて)しまう場合があります。分割使用される場合には 試薬Hの希釈方法にご注意ください。なるべく分割使用は避け、一度に測定されることをお奨めします。
10 発色が弱い場合 発色反応の温度を37℃として、時間を延長(〜30分以内)してみてください。このとき650nmの吸光度が0.7を超えないように ご注意ください。
11 スタンダード/コントロールの溶解 スタンダードおよびコントロールは、蒸留水25μLを加えボルテックスにて攪拌後、37℃30分静置、さらにボルテックスにて 攪拌します。液量が少なく、溶けにくい場合がありますので、溶解の際には十分ご注意ください。

溶解したスタンダード及びコントロールは、凍結保存が可能です。-20℃の場合数週間、-80℃の場合で数ヶ月間安定ですが、凍結融解を2回以上 繰り返さないようご注意ください。
12 ヒト血清/血漿参考値 ヒト正常血漿測定値: 0.085±0.047 nmol/mg protein(0.020〜0.142に分布)
ヒト正常血清測定値: 0.075±0.044 nmol/mg protein(0.001〜0.112に分布)
出典: 開発元(Orago Univ. Free Radical Research Group)
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【参考文献】
1) Protein carbonyl measurement by a sensitive ELISA method.
Free Radic Biol Med. 23(3), p361-366 (1997). Buss H, Chan TP, Sluis KB, Domigan NM, Winterbourn CC.
本キット開発、試薬性能に関する文献です。
2) Protein Carbonyl Measurements by Enzyme-linked Immunosorbent Assay.
Methods in Enzymology, Vol 300, pp106-111. (1999) Winterbourn, Christine C. and Buss, I. Hendrikje.
3) Oxidized proteins as a marker of oxidative stress during coronary heart surgery.
Free Radic Biol Med 27(9-10), p1080-1086 (1999) Pantke U, Volk T, Schmutzler M, Kox WJ, Sitte N, Grune T.
心肺動脈バイパス手術において、再灌流直後の血清カルボニル化蛋白濃度は2〜3倍に上昇します。 マロンジアルデヒド(MDA)や 酸化型グルタチオンも同様に上昇しますが、 MDAや酸化型グルタチオンが再灌流後速やかに 低下するのに対し、カルボニル化蛋白は比較的長時間高値を示すことが報告されています。
4) Elevated protein carbonyls and lipid peroxidation products correlating with myeloperoxidase in tracheal aspirates from premature infants.
Pediatr Res. 47(5), p640-645 (2000). Buss IH, Darlow BA, Winterbourn CC
5) Elevated free radical products in the cerebrospinal fluid of VLBW infants with cerebral white matter injury.
Pediatr Res. 52(2),p213-218 (2002)Inder T, Mocatta T, Darlow B, Spencer C, Volpe JJ, Winterbourn C.
6) Angiotensin type-1 receptor A1166C gene polymorphism correlates with oxidative stress levels in human heart failure.
Hypertension 47(6),p1155-1161(2006)
Cameron VA, Mocatta TJ, Pilbrow AP, Frampton CM, Troughton RW, Richards AM, Winterbourn CC.
心不全患者127名および健常対照112名を対象に血漿カルボニル化蛋白を測定。心不全患者の血漿カルボニル化蛋白 (75 pmol/mg protein)は健常対照(5 pmol/mg protein)に比べ有意に高値を示します。また、1型アンギオテンシン受容体(AT1R)は NADPオキシダーゼの活性化を通じて生体内における活性酸素(ROS)産生に関与することが知られており、このAT1RのA1166C多型の中でも CC型において特にカルボニル化蛋白が高値を示すことが報告されています。
7) Oxidative stress is associated with greater mortality in older women living in the community.
J Am Geriatr Soc. 55(9),p1421-1425(2007).
Semba RD, Ferrucci L, Sun K, Walston J, Varadhan R, Guralnik JM, Fried LP.
高齢者女性において、血清カルボニル化蛋白レベルは死亡リスクに関連することが報告されています。
8) Evaluation of oxidative stress in Insulin Dependent Diabetes Mellitus (IDDM) patients.
Diagn Pathol. 2(22), 2007. Ramakrishna V, Jailkhani R.
糖尿病患者(IDDM)では血漿中のカルボニル化蛋白レベルが健常者対照に比べ3.5倍高値を示します。
9) Plasma concentrations of myeloperoxidase predict mortality after myocardial infarction.
J Am Coll Cardiol. 49(20), p1993-2000 (2007)
Mocatta TJ, Pilbrow AP, Cameron VA, Senthilmohan R, Frampton CM, Richards AM, Winterbourn CC.
急性心筋梗塞患者512名および対照群156名。入院時における血漿中のカルボニル化蛋白を測定。 急性心筋梗塞患者の入院24〜96時間における血漿カルボニル化蛋白(48 pmol/mg protein)は対照群(17 pmol/mg protein)に比べ有意に 高値を示します。また、本研究においては血漿ミエロペルオキシダーゼの評価も行われており、 血漿ミエロペルオキシダーゼ濃度がカルボニル化蛋白レベルと正の相関を示すこと、 血漿ミエロペルオキシダーゼ濃度は5年間の死亡率の独立した予測因子であることが 示されています。
10) Serotonin-mediated protein carbonylation in the right heart.
Free Radical Biology and Medicine 45(6), p847-854 (2008)
Lingling Liu, Lucia Marcoccia, Chi Ming Wong, Ah-Mee Park and Yuichiro J. Suzuki
11) Systemic oxidative stress in classic Rett syndrome.
Free Radical Biology and Medicine 47(4), p440-448(2009)
Claudio De Felice, Lucia Ciccoli, Silvia Leoncini, Cinzia Signorini, Marcello Rossi, Laura Vannuccini, Gianni Guazzi, Giuseppe Latini, Mario Comporti, Giuseppe Valacchi, g and Joussef Hayek
レット症候群はX染色体の変異に起因する進行性の神経変性疾患である。ここでは古典的レット症候群患者59名および 対照群43名を対象に酸化ストレスマーカーを評価。古典的レット症候群患者における血漿カルボニル化蛋白質は対照群に比べ有意に高値を示す。
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